消化器内科　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

診療内容

１．上部消化管

　食道や胃の主な疾患としては、食道癌、GERD（逆流性食道炎）、胃炎、胃癌、胃潰瘍,機能性胃腸症や十二指腸潰瘍などがあります。早い段階で発見された食道癌・胃癌に対しては治療ガイドラインに準じ、積極的に内視鏡的治療を行っています。 2013年より慢性胃炎に対するヘリコバクターピロリ菌の検査・除菌治療が保険診療で行うことが可能となり、積極的に除菌治療に取り組んでいます。 その他、消化管ステントなど当科では最先端の診療技術で診療にあたっています。

２．下部消化管

　下部消化管疾患としては、大腸ポリープ、大腸癌などの腫瘍性疾患に加え、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患があります。大腸ポリープや早期大腸癌に対する内視鏡的粘膜切除術は、日常診療で多数おこなわれています。大腸ポリープ切除は基本的に日帰り手術としています。炎症性腸疾患の治療法として白血球除去療法や生物学的製剤につきましても当科は早くから臨床応用しています。小腸疾患に関してはカプセル内視鏡での検査が行えます。

３．肝　臓

　肝臓疾患としては、急性肝炎、慢性肝炎、脂肪肝（NASH)、肝硬変や肝癌などがあります。慢性肝疾患の原因としては、ウイルスやアルコール、免疫および代謝異常などが考えられます。C型肝炎に対するインターフェロンを使用しない治療(インターフェロンフリー治療)やB型肝炎に対する核酸アナログ製剤やインターフェロンによる治療などを積極的に行っています。
　肝癌の最新診断方法として造影超音波検査や造影MRI検査などがあります。私たちはこれらの診断法を最新の機器で実施し臨床の場で活用しています。肝癌に対する治療面では、肝動脈塞栓術、ラジオ波焼灼療法を選択組み合わせておこない最近の治療成績は著しく向上しています。最新の癌化学療法（分子標的薬剤）なども積極的に行っています。

４．胆道、膵臓

　膵胆道疾患としては急性膵炎・急性胆管炎・胆のう炎などの急性疾患、胆嚢結石・総胆管結石・胆管癌・膵癌などがあります。総胆管の胆石に対し，当科では十二指腸カメラを使って取り出す治療法（内視鏡的乳頭切開術・EST）を積極的に行っています。また、胆管癌や膵癌の診断や閉塞性黄疸に対するステント留置術など最新の治療も行っています。胆管癌や膵癌に対する癌化学療法も病状に応じて行っています。